答えが出せない問題もある
悩み事があって、考えても考えても答えが出ないときってありませんか?
悩みの中身が深刻なものであるほど、答えが出ないストレスは大きくなります。
数ヶ月前、僕自身がそうでした。
「今の会社にはもう耐えられない。転職したい。でも、休職中のまま退職すると転職活動に不利と専門家からアドバイスを受けた。自分が次に何をやりたいのかもわからない。どうすりゃいいんだ…」
今は結果的にその苦しい状況を抜け出せたのですが、今日はその経験から学んだことについて書いてみます。
「考える→答えが出ない→また考える」の末路
「結果的に」抜け出せた、と書きましたが、僕は最後まで考え続けることしかできませんでした。。
結局、休職期限という時間切れを迎えて、転職せずに復職することになりました。(その選択肢を選びました、とは言えない…)
振り返ると、考えすぎた結果不必要にストレスが溜まったり、「答えが出ないこと」で不安が雪だるま式に増幅したり、いいことは何一つありませんでした。
「じゃあ、考えるのをやめればいいじゃないか」という話なのですが、そう思うだけで実践できるほど、事は簡単ではありません。
それは、「考える」という行動の背景には「間違いのない結論を出さなければ」という焦りや不安があるからです。表面の行動だけ変えようとしたところで、深層にある焦りや不安はなくならず、また別の行動に形を変えて表出してしまうだけです。
悩み事を抱えているときというのは、大抵の場合、経験したことのない未知の問題にぶつかっているときです。
「選択を誤った結果、自分の身に良くないことが起きたらどうしよう」という防衛本能が、不安な気持ちとなり、「考える」という行動の動機になる。
それ自体は生物としてとても自然な反応なのですが、考えることで不安が増幅して不幸になってしまったらなんだかもったいないですよね。
結論:「答えが出せない問題もある」ことを知って、待つこと
「じゃあどうすればいいの?」という質問への僕の答えがこれです。
僕たちが悩むようなことというのは、多くの場合答えがすぐに導き出せない複雑な問題ばかりです。
「一つの問題に、一つの答え」というシンプルな構図であればいいのですが、残念ながら僕たちが直面する問題のほとんどは様々な要因が複雑に絡み合ってできたもの。「すべてうまくいく、100%の答え」は存在せず、どんな選択をしても何かを捨てなくてはならないので、みんな悩むんだと思います。
だから、「どうしたらいいと思う?」と問われたら、胸を張ってこう答えていいんだと思います。
「わからない!!」
だって、考えたってわからないんだから。
大人の発想だと、「わからない」という答えは答えになっていない、とみなされます。
きっと、「ちゃんと質問に答えろ」とか、「考えてないだけだろ」なんて言われてしまうでしょう。
でも、「わからない」だって立派な答えです。
「考えたけど、わからない」って、ちゃんと質問には答えています。
大切なのは、「”今は”考えてもわからない、答えが出せない」と思うこと。
「今は」というのがミソです。
今すぐに決断しなければならい切羽詰まった状況でない限り、大抵の問題はこうやって自然と答えが出るまで焦らず待つことも一つです。
その場で考え尽くして答えを出す、だけが選択肢だと苦しいですが、答えが出るまで待つ、という選択肢が加わるとだいぶ心が楽になるはずです。
よくよく考えてみると、本当に「今すぐ」決断しなければいけない問題なんて、実はすごく少ないと思うんです。
でも僕たちは焦ったり不安を抱えたりしているときほど、「今すぐじゃなきゃダメなんだ!」って思い込んでしまうような気がします。
焦らなくて大丈夫。何があっても、ちゃんと生きていける。
大きな悩み事を抱えているときほど、問題を自分の生死に関わるくらいの大きさに感じるものです。
でも実際は、どんな選択をしようと、生きていくことはできるはずです。
仮に自分の選択がマイナスの方向に働いたとしても、命まではなくなりません。
少しお金を損したって、人が離れていったって、時間が経てばちゃんと戻ってくるはずです。
だから、「ちゃんと生きていけるから大丈夫」と自分に言い聞かせましょう。
もしそこまでは思えなくても、悩み事で行き詰まったときには
「今は考えてもわからない!」
「考えるのやめた!ちょっと横に置いておく!」
という”答え”を出して、待ってみてはどうでしょうか。
僕もまだまだ実践できないことばかりですが、少しずつでも、不安にコントロールされるのではなく、不安をコントロールできるようになっていきたいと思っています。