ココロを自由にするブログ ~自信を育て、しなやかな自分を創る~

不安に振り回されず、自由に生きる。3度の休職を乗り越えた筆者が考える、心の自由を手に入れ、幸せな人生を歩むための、考え方と行動のヒント集。

コールセンターの仕事で見たリアル

前回投稿からだいぶ間が空いてしまいました。

近況ですが、2月後半から会社に行けなくなったり復帰したりを繰り返して、今もまだ心身ともに不安定な状況が続いています。

とりあえず、と短期で始めたオフィス機器のコールセンターの仕事。
当初は仕事にもスムーズに適応でき、周囲から高く評価されていましたが、最近は「クレーム対応」が苦しくて仕方がありません。

その経験から考えたこと、感じたことを今日はざっくばらんに書きたいと思います。

f:id:yudaism:20180517160402j:image

初めてリアルに対峙したクレーマー 

噂には聞いていましたが、本当にいました、クレーマー
電話の向こうの消費者に怒られることもありますが、その中には健全な消費者もいれば、ただ因縁を付けてくるクレーマー、とにかく人を罵倒しにかかるクレーマーなど様々います。

例えば、操作案内の途中で、
「てめえ、俺が悪いって言いてえのかこの野郎!!」
と罵倒してくる人。

電話の冒頭、数十秒話しただけで
「は?お前じゃ話にならん!上の奴を出せ!!」
と怒鳴りつける人。

「もっとわかりやすく説明できねえのかこの野郎!コールセンターだろ?」
と強い口調で非難する人。

こうしたクレーマーに対峙するのが初めてだった僕は、見事に真正面からダメージを喰らいました。
電話の最中は、全身から汗が吹き出て、緊張で声が震え、頭が働かなくなります。
電話が終わった後は自信を失い、途方もない悲しみが押し寄せてきて、「また傷つけられるのでは…」と電話を取るのが怖くなります。

コールセンターの辛いところは、どんなに揉めても相手の言動を否定したり、電話を途中で切ったりできないこと。
なんとか怒りを鎮めてもらおうと1時間以上話し続け、その間ずっと罵倒され続けたこともあります。

もちろん、僕自身にも反省すべきところはあったと思います。
不慣れで説明が足りなかったり、わかりにくかったり、言い回しがおかしいときもあったでしょうし、それについては十分に謝罪したつもりです。

それでも、「クレーマー」(≠健全な消費者)は許してくれません。
こちらの心が折れるまで、全力で非難と罵倒を繰り返してきます。

同僚の中にも、電話が終わった後にトイレに駆け込む人、泣き出してしまう人、怖くて次の電話が取れなくなる人など、苦しんでいる人が沢山いました。

f:id:yudaism:20180517160442j:image 

「消費者」という立場を利用して相手を支配したがる人々

クレーマーと健全な消費者の境界線は、「批判の目的をどこに持っているか」にあります。

健全な消費者が商品やサービスを批判する背景には、「期待を裏切られた怒りをぶつけ、受け止めてもらいたい」や、「今後の商品やサービスを改善してほしい」といった目的があります。

一方で、クレーマーは「相手を攻撃して屈服させること、自分の優位性を示すこと」に批判の目的を置いています。
自分が正しいこと、優れていることを誇示し、オペレーターを攻撃して破壊することでその支配欲を満たそうとするのがクレーマーです。

クレーマーがいくら心を破壊しに来ても、オペレーターは「企業のブランドを守る」という役割上、絶対に反撃することができない。
このことをクレーマーはよく知っています。
絶対に反撃できないとわかっているからこそ、強気に出てくるんです。

オペレーターは一方的に殴られ続け、反撃することも、自分の感情を表現することもできないまま、電話が終わった後にそのショックと向き合うことになります。
仕事とはいえ、この構造はどう考えても不公平であり、理不尽です。

いくら資本主義の世の中であっても
「お金を払う側=強者、正しい」
「お金を貰う側=弱者、間違っている」
という論理は成り立たないし、その論理を振りかざして他者を傷つけることは倫理的に許されないと僕は思います。
f:id:yudaism:20180517160521j:image

競争社会の論理に飲み込まれて生きる辛さ

それでも、クレーマーのことを僕はとても気の毒に思います。

クレームを受けた直後はショックで茫然自失になりますが、時間が経ってからは
「相手を屈服させることでしか満足感を得られないんだろうな…」
「オペーレーターしか八つ当たりする対象がいないんだろうな…」
「自分の物事の捉え方が原因で、仕事をしていてもストレスばかりだろうな…」
など、色々な想像をします。

物事の価値を金銭でしか判断できなかったり、関わる人々を「自分より優れているか、劣っているか」でしか捉えられなかったり、「自分が正しい、相手が間違っている」と思い込んで生きていたり。

そんな生き方は、資本主義や競争社会に飲み込まれてしまった、とても苦しい生き方に思えます。

なぜなら、
いつも競争に勝てるとは限らず、
自分が弱者や敗者になることもあり、
そのたびに憎しみや恨みが心を支配して、
自分が強者や勝者であるときにだけ一瞬心が満たされる、
そんな不安定な生き方のように、僕には感じられるからです。

コールセンターの仕事が包含する「一方的に心を傷つけられることもある」という精神的苦痛を考えると、一般的に支払われている報酬はあまりに少ないのが現実です。
なにか、その苦痛を超えるやりがいや希望、目標などを持っていないと、なかなか継続していくのは難しい仕事だと思いました。

そして、自分がどんなに苦しい境遇に置かれても、人を攻撃したり、支配しようとしたり、屈服させることで満足感を得るような人にはなりたくないと、今回の経験を通じて強く思いました。

でも、人にやさしく、心を失わないで生きるためには強い信念が必要です。
その強さ、強さを形作る信念を、僕もひとつずつ積み上げていきたいと思います。

「ココロを自由にするブログ」は、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイト宣伝プログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。