ココロを自由にするブログ ~自信を育て、しなやかな自分を創る~

不安に振り回されず、自由に生きる。3度の休職を乗り越えた筆者が考える、心の自由を手に入れ、幸せな人生を歩むための、考え方と行動のヒント集。

読書の質をワンランク上げる、たった一つのコツ。

読んだ本の感想を人に聞かれてうまく説明できなかったことってありませんか?

私はよくありました。
面白かった本でも、その魅力やお薦めする理由を100%表現することができませんでした。
でもそれって「本の内容が理解できていない」ことの表れで、非常に勿体ないことです。

今日は、そんな「なんとなく読書」を卒業し、
加速度的に成長できる読書の方法について書きたいと思います。


■コツは、「自分との対話を極限まで深めること」

読書の醍醐味は、本の世界と、自分の内面世界の間の対話、そしてその対話を通じて自分なりの価値観を再構築することにあります。
私たちは文字を読みながら、そこに書かれている内容と自分の価値観を無意識に照らし合わせてああでもないこうでもない、と感じたり考えたりしています。

その内容が、本を読んでいる最中に自分の頭の中浮かぶ、色々な“独り言”です。
そして、こうした「読書中の独り言」こそ、本の内容よりも取り逃がしてはいけない宝物です。

なぜなら、この「読書中の独り言」は、自分の考え方や価値観を知る(=自分の現在地を知る)きっかけと、新たな自分の価値観を作る(=自分を創る)きっかけになるからです。

具体例を挙げましょう。
たとえば、企業経営者の自伝の中に「不景気の中、自社の収益性の改善が急務となり、やむなく不採算部門の社員のリストラを行った。」という一文があったとします。
これを読んだとき、あなたは何を感じますか?
「不景気だからある程度のリストラは仕方ないよな…」とか、
「いくら会社の経営が苦しいからといって、本当にリストラは避けられなかったのか?
他の手段をすべて試したうえで、最後の手段としてリストラを選んだのか?」
など、さまざまな感想を持つのではないでしょうか。
このときに頭の中で呟いている内容こそ、自分の率直な考えや価値観が反映されたものです。

大抵の場合、こうした独り言は一瞬で頭の中を駆けめぐり、深く考察されることなく流れていってしまいます。
相当強く意識して独り言を頭に留めない限り、思考回路は次の文章を処理することに気をとられてしまうからです。

その結果待っているのが、読書後に「感じたことは沢山あるんだけど、色々ありすぎて説明できない」という残念な状態です。
これでは何も読んでいない、考えていないに等しいのです…。


■自分との対話を深めるコツ

「じゃあ具体的にどうすれば自分との対話を深められるの?」と思いますよね。
コツは、たったの2つです。

一つは、「読書中の独り言」を言語化すること。
せっかく読書中に色々なことを感じていても、言葉にできなければ感じていないのと同じです。読書中に自分の中で起こる、
「この著者の考え方はおかしい!」などの喜怒哀楽、
「うんうん、そう思う!」などの
共感、
「何か違う…100%共感できないんだよな、、」などの違和感等々、
感情が動いたときにはなるべくそれを言葉にしてみましょう。
その際、何に対して、どういう感情を持ったのかをセットで、具体的かつ正確に言葉にすると更に正確に自分の感情が把握できるようになります。

もう一つは、本文中に出てくる考え方・価値観に対して、自分なりの結論が出せるまで考え抜くことです。
読書をしながら思考を言語化する癖がついてくると、その場で自分なりの考え方を固められない難しい問題にぶつかることが出てきます。
先程の例でいえば、「不況下のリストラはやむを得ない」という考え方と、「どんな理由があろうとリストラはすべきではない」という考え方の間で自分の意見がまとまらないケースです。

しかし、それはまだそのテーマについて自分の考え方や価値観が固まっていない証拠。いわば伸びしろです。「新たな価値観を作り、さらに自分を高めるための機会」ととらえて、苦しくてもとことん考えぬくことが大切です。

同じ例でいえば、「会社は従業員を幸せにするために存在する。その意味で、リストラは最も避けるべき経営再建手段だ。本当にリストラをするのなら、リストラ禁止の条件付きで他社からの買収を受け入れるなど、従業員を守るための他のあらゆる手段の実現が難しいという前提の中で、リストラする社員の再就職先を斡旋することが条件だ。」などという結論に至れれば考え抜いたと言えるでしょう。

こうして何かしら自分の考えが固まるまで自問自答を繰り返していく。
この“自分なりの答えを出そうと考えるプロセス”こそが、単なる読書をワンランク上の読書に押し上げてくれるミソなのです。


■まとめ

読書での成長度合いは、「読書を通じて自分との対話をどれだけ深めたか」に比例します。
「自分との対話を深める」という行為には、自分の現在の価値観(=自分の現在地)を知るということ、そして自分の中でまだ価値観の固まっていない部分を構築するということの2つの側面があります。

そのいずれも「自分を創る」行為に他なりません。

人は誰しも、自分の中にある程度ベースとなる価値観を持っていますが、それは言葉にしない限り、本人が意識的に自覚することはありません。
意識的に自分の価値観(先の例でいえば「会社は従業員を幸せにするために存在する」という価値観)を把握できていれば、現実にさまざまな問題にぶつかる中で常に自分の価値観に立ち返って納得のいく、一本筋の通った判断をすることができます。

社会や個人が現実にぶつかる問題が複雑化・難化し、“正解”など存在しない現代だからこそ、最後に問われるのは
「一人の人間として、どういう価値観の下に判断をくだすか」
なのだと思います。

私自身も、今日ここに書いたコツを実践しながら、一人の人間として分厚い価値観・信念を作っていきたいと思っています。

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